筆耕士募集していますか?筆耕士を目指す方へ

筆耕士募集していますか?筆耕士を目指す方へ

東京筆耕堂では筆耕士募集していますか?筆耕士を目指す方へ

東京筆耕堂では筆耕士の募集はしないのですか?
サイトに筆耕士募集の記載がないのですが、(登録させてもらって)繁忙期だけでも東京筆耕堂さんで筆耕士としてお手伝いさせてもらえませんか?

 

筆耕士になりたいのですが、東京筆耕堂の筆耕見本のような字はどうやって勉強したのですか?

東京筆耕堂では、筆耕士の募集は行っておりません。

 

書道師範で筆耕士の旭径が、すべてのお客様からのご注文の筆耕を担当しております。筆耕士さんに登録してもらい下請けに出す、というスタイルはとっておりませんので何卒ご了承くださいませ。

 

芸術書道と実用書道の経験と技能を活かしお客様からのご要望に直接お応えしたい、直接お客様に毛筆文字をお届けしたい、との思いから東京筆耕堂を立ち上げました。そのため、サンプルだけ旭径が書いて実際のお仕事を別の筆耕士さんに下請けに出す、ということはしておりません。

 

当サイトは、筆耕のご依頼をされる方のためのサイトであり、筆耕士を目指す方を指導する場(学校)ではありませんので、筆耕士を目指す方からの、ご注文に関係しないお問い合わせにはご返信はお約束できません。

 

当ページを含むサイト内コンテンツを参考にされますようお願い申し上げます。募集に関するお問い合わせや筆耕見本を送付されることは絶対になさらないでください。

 

筆耕士を目指す方へ:筆耕業者は大きく分けると次の2種類

A:複数名で仕事をする筆耕業者

法人化しているところも多く、普通の中小・零細企業と同じ。社長がいて、社員やアルバイトがいる。
数名〜数十名程度の常勤の筆耕士をかかえ、さらに100名前後の在宅の筆耕士を登録させて
仕事を割り振る、というスタイルが一般的。
お客様からの電話、メール、来店の対応は筆耕士ではなく事務担当者が行い、法人に対しては営業担当者が行うことが多い。
お客様と筆耕士とが直接やりとりできないケースが一般的。

 

在宅の筆耕士は、仕事がひっきりなしに来る人もいれば、登録しても仕事がめったにまわってこない、という人も少なくない。
その違いは実力(筆耕能力)の違い。字の出来栄え、早さ、納期を厳守できる責任感の強さなど人柄も含めた総合的な力の差。
筆耕会社で仕事を割り振る担当者(社長が自ら、という会社もある)との信頼関係も重要。

 

筆耕士としての経験は重視されるものの、年齢や性別、学歴、資格、書道展での受賞歴、指導歴などは基本的には関係ない。(女性経営者の筆耕会社では、女性の筆耕士しか採用しない、というところはある)
特に実用書道関連の資格(賞状○士、○○士など)については、筆耕会社の面接時や、先輩筆耕士さんの前では言わない方がよいことも。持っていても無意味。(言えない、言うと恥ずかしい雰囲気も)
ただし、筆耕会社が実用書道のスクールを運営し、そこで独自に認定している資格(修了書に近い)については、その筆耕会社内では当然ながら価値があるとされていることが多い。

 

常勤ではなく、登録をして在宅の筆耕士を目指す場合には、小さなお子さんのいる女性や、筆耕経験のある年配者でも採用の可能性は十分にある。
未経験でも、実力があれば仕事をひっきりなしにまわしてもらえることもある。

 

B:個人で仕事をする筆耕業者(東京筆耕堂など)

フリーランスの筆耕士。自他ともに認める筆耕専業の人から「自称 筆耕士」まで。副業として行う人も。
自分でサイトを作成し、筆耕会社での経験を持たずにいきなり開業する人もいる。

 

筆耕士のレベルは、まちまち。
書道を専門的に学んだ経験がなく、ほぼ初心者から実用書道を2年程度学んだだけで起業する人から、芸術書道歴が数十年もあったり、上は師範級の人も多い。

 

わずか数年程度で、実用書道のためのレイアウトや最低限の書の技能を習得して筆耕士を名乗る、というところまでは意外と簡単に器用に始めてしまうケースもあり得る。今はネットで起業できる時代なので見栄えの良いサイトをつくれば、筆耕見本の字も上手に見える(見せる)ことも可能か。もちろん、筆耕士として継続して仕事をしていくためには開業してから勉強を続けるなど努力は必要。

 

筆耕士の現実

もし、開業ではなくどちらかの筆耕会社でまずは筆耕士としての仕事をしたい、という場合には、Aの複数名で仕事をする筆耕業者に応募することになるかと思います。東京筆耕堂のような Bの個人で仕事をする筆耕業者でも、筆耕士を繁忙期だけ雇うところもあります。しかし常時筆耕のお仕事を希望するとなると、サイト上に筆耕士募集と明記されている会社のなかから探されるのが一般的です。

 

Aの複数名で仕事をする筆耕業者(筆耕会社)に登録をして在宅で筆耕の仕事を請け負う場合、多くは 他社との掛け持ちが自由なため、複数の会社に登録をする人も多いです。複数に登録して掛け持ちが自由ということは、1社に登録しただけでは繁忙期以外はあまり仕事をもらえないからそうせざるを得ない、という現実があります。

 

また、筆耕会社に登録をして筆耕の仕事を請け負うのと並行して、自らサイトを立ち上げるなどして自分で直接注文を取る、つまり上述のAとBを並行する人も、この業界では珍しくありません。「自営一本では生計を立てて行くのは厳しい。(自分でサイトを立ち上げたものの)筆耕会社とのつながりも残しておきたい。」という人もいるからです。また、筆耕の仕事とは全く違う分野での収入源を持っていたり、既婚女性の場合は扶養の範囲で筆耕をやる人も多いです。

 

では、筆耕の仕事だけで生計を立てられる人とはどんな人でしょうか?大変少ないですが、筆耕会社の社員として固定給(月給)をもらっている人もいます。また、社員というわけではなくとも、この道何十年という大ベテランの高齢者で筆耕会社でバリバリやっている人もいます。収入面では非常に厳しいところが多いため、高齢者や主婦以外の筆耕士は、やはり筆耕以外の何らかの収入源を持っている人が多いようです。それは筆耕とは全然違う分野の、例えばアフィリエイトであったりというケースもあるでしょうし、人それぞれです。

 

書道の技能が高い人は、書道師範の免許を生かしてお教室を開くこともあります。私の知人のなかに、「ペン習字の先生が本業で、筆耕が副業」という方もいらっしゃいます。あとは書家としての活動と筆耕、両方やるというケースなどもあります。

 

東京筆耕堂の=(イコール)旭径の字はどうやって勉強したのか

芸術書道と実用書道の両方を学んだ経験

私(旭径)は、それなりの年齢です。しかし筆耕士としては、まだまだ子どもみたいなものです。(80代後半でも現役で活躍している先輩が多い世界ですから)

 

私は、大学時代に書道師範の免許を取得しましたが、卒業後は普通の会社に就職をしました。書道はあくまでも趣味として考えていたのですが、いくつかの職業を経験したあとで筆耕士を目指すようになり、働きながら専門のスクールに2年半通い、賞状技法や実用書道向けの字を習得しました。しかし、その実用書道向けの字をそのまま、ただお手本の受け売りのようにマネして書いたりはしません。

 

最初こそ、(芸術書道とは違う)実用書道向けの字であるお手本に忠実に書いてみるところから入ったとしても、その○○書風を仕事上でただそのまま書き続けたりはしません。子どものころから20代前半にかけて習得した(芸術)書道の技能を織り交ぜながら、自分の字を徐々に作り上げて、現在の優美な字(とお客様から評していただける字)を書いています。

 

「一流の料理人を目指す人は、素材の味を最大限に引き出しながら、かつ自分のオリジナリティーを追求していく」とよく言われますが、書の世界にもそれが通じるかもしれません。
一流の古典作品のような普遍的な美を持つ字を臨書することはあっても、実用書道のスクールで習うような字を、お手本としてずっとマネし続けるということは私はしません。スクールで習う字には癖があることが多く、それをずっと目標にするというのは、人様にもおすすめはできません。

 

私の書道の先生の字は色気のある字!?

私の書道歴は8歳から始まりました。幼稚園から書道を始めるお友達も当時は多かったので、当時としてはやや遅めのスタートでした。8歳のときから20歳で師範の免許をとった後の数年後まで近所のお習字教室に通い、ベテランの女性の先生(仮名書道が得意)からご指導をいただきました。

 

子どものころ、その先生の気品ある優美な字、どこか色気さえ感じる美しい字に憧れていました。子ども向けに書いてくださる、一見すると普通の素直で真面目な楷書だとしても、その先生が書く文字は良い意味で何かが違っていました。ただの真面目でお堅い楷書ではありませんでした。言葉で表現するのは難しいのですが、優美で、かつ本当に色気のある字でした。今思うと、仮名が得意の先生だからこそ、自然に線に柔らかさや味わい深さがでていたのかもしれません。もう、その先生からご指導を受けることもなくなってから何十年も経ちました。しかし今になってようやく、期せずして、自分の字が先生の字にほんの少しだけ 近づいてきたと実感できる瞬間もあります。

 

今まで学んだ書に関するすべてが今の仕事に活かされている

今、私が筆耕のお仕事で書いている字は、どこでどうやって勉強したのか、という質問の回答は「今までの書に関して学んだことすべて」と申し上げた方が良いかもしれません。芸術書道の経験がベースにあって、それにプラスする形で、実用書道のスクールで学んだ筆耕用の(賞状技法用の)字やレイアウトが役立っている。さらに、筆耕会社での経験により、自分の字とは違う書風の字やレイアウトを学び、そして、出張筆耕でご一緒させていただいた諸先輩方の字にも大いに刺激を受けた、といったところです。(現在は、出張筆耕は行っておりません。)

 

でも、まだまだ研鑽の途中です。今は、仮名ではなく漢字がご専門の良い先生からご指導を受け、高い技能を有する先輩方から刺激を受けながら、書の勉強を継続しています。
お客様からご依頼をいただいたお仕事については、今の自分が持っている最大限の力で全力で書いていますが、それでも、まだまだです。言い方を変えれば、「伸びしろがある」とも言えます。ほんの数週間前に書いた字よりも、今日書いた字の方が更に良い字になっている!ということを日々経験しています。
これこそが、まさに字を書くお仕事の醍醐味でもあります。

 

筆耕士を目指す人は、ぜひ幅広い経験を!

筆耕のお仕事をこれから始めたいという方は、いきなり独立でももちろん良いのですが、「とりあえず独立」「自称 筆耕士」で終わってしまってはもったいないですよね。筆耕士というのは、正直なところ専業でやっていける人は、そう多くはないと言えます。しかし、実力さえあれば長く続けられるお仕事ですから、焦らずにまず、今の自分のいる位置、レベルを知ること、他の筆耕士さんのレベルを知ること、お客様のニーズを把握することなどを意識すると良いと思います。

 

そのためには、できれば筆耕会社での経験も積み、他の筆耕士さんと接点を持つことを、私はおすすめします。筆耕会社の看板筆耕士さんの、いったいどこがどう優れているのかを研究し、見習えるところは見習うとよいと思います。特に、実用書道のスクール出身者は、「そのスクールで習った書風が一番!レイアウトもスクールで習ったものが正解!」と思いこんでしまう傾向が強いです。書道の経験が初心者に近い人ほど、スクールの書風が一番!と思ってしまう傾向がさらに強いようにも感じます。

 

でも実際のところ、正解は一つとは限りません。スクールで習った書風がどんなに素晴らしくて気に入ったとしても、他にももっと素晴らしい字を書く現役筆耕士さんはいることでしょう。いろいろな、生きた字や生きたレイアウトに触れることは筆耕士として成長する糧になることでしょう。

 

また、機会があれば出張筆耕を経験することも、実力向上には最適と思います。
ホームグラウンドではなく、お客様のところに出向いて筆耕をするのですから、実力がなければ到底できない仕事です。書くスピード、緊張感のなか書く精神力…出張筆耕までできる筆耕士と、それを尻込みしてしまう筆耕士とでは、成長のスピードが違うかもしれません。

 

私自身、まだまだ未熟で勉強中の身でもあります。たぶん一生、書の研鑽を続けながら仕事をしていくことと思います。それでも、今の自分に身についていることや経験したことのなかで、筆耕士を目指そうという方にお伝えしたいことは、たくさんあります。今回の記事は、筆耕のお仕事、資格関連の記事のシリーズ第4回目として書きました。

 

また折を見て、参考にしていただけるような記事を更新していきたいと思います。

 

 

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上記の当サイト内コンテンツを参考にされますようお願い申し上げます。また、当方では筆耕士の募集は行っておりませんので、募集に関するお問い合わせや筆耕見本を送付されることは絶対になさらないでください。