肩書き３つって封筒にどうやって書くの？毛筆での宛名書き｜毛筆筆耕サービス

長い社名、複数の肩書き…法人様の封筒宛名書きのお仕事では高度な技能が必要

東京筆耕堂は、現在は賞状筆耕や赤ちゃん命名書のご依頼が増えたため宛名書きはお受けしていないのですが、数年前まではお受けしておりました。法人様の場合、会社名や肩書きが入るため文字数も多くレイアウトが難しく、法人様の封筒宛名書きは筆耕士としての腕の見せ所が特に多い仕事です。

 

近年は、会社の合併によって社名が長くなる傾向にあります。また、アパレル系の企業様などに多いのですが、長いカタカナの部署名だったり、肩書きが複数というケースも多々あります。

 

毛筆筆耕はレイアウトが大切！肩書き３つはこう書けば美しい！

肩書きは、文字数の少ないものについては、原則として名前のすぐ上に小さく書きます。文字数の多いものなどについては、縦書きの場合は 名前のすぐ右側に、１行設けて書くこともあります。

 

肩書きは１つとは限りません。まれに３つ！？というケースもあります。３つまででしたら、写真の筆耕見本のように、なんとか名前の上にのせることができます。

 

私がお世話になった実用書道のスクールの先生は、「賞状書きは、レイアウトが４割、字が６割」とおっしゃっていました。封筒宛名書きにも同じことが言えるかもしれません。字の美しさが一番重要ではあるものの、レイアウトの良し悪しも仕上がりを大きく左右します。
封筒宛名書きのレイアウトは筆耕会社によっても違いがあります。筆耕士に依頼する場合には、複数の筆耕会社の筆耕サンプルをご覧になり、最もお気に召したところに依頼なさると良いと思います。

 

法人様の封筒宛名書きのお仕事では、過去に苦い経験も…

まだ私が東京筆耕堂を立ち上げる前に、筆耕会社の書き手（在宅の筆耕士）として筆耕のお仕事を始めて３か月目くらいのころのことです。それまで個人様からの招待状封筒宛名書きのお仕事が中心でしたが、初めて法人様の封筒宛名書きのお仕事をお受けすることになりました。約１週間の納期で300枚弱でした。

 

１週間で300枚弱というのは、今であれば問題なくこなせる枚数です。しかし、当時まだ筆耕士としての経験も浅く、昼間は週５日フルタイムで会社勤めをしながらの筆耕業務だった私。キャパオーバー気味な案件であったということに、いざ書き始めてから気づきました。未熟だったゆえに、読みが甘かったのです。。。

 

長い社名、長い部署名、複数の肩書き…実用書道の学校のテキストに課題として登場しそうなリスト（住所録）を前にクラクラしながら、個人様の宛名書きの２倍以上の時間を要するということに、書き始めてすぐに気づきました。
土日にめいっぱい書いても納期までに仕上がらない！かといって、昼間の会社を休むわけにはいかない！と、真っ青になり、結局、睡眠時間を削って３日間連続で朝４時起きして筆耕をし、会社から帰ったらまた一目散に部屋に駆け込み深夜まで筆耕をする…という感じで、無事納期に間に合わせることができました。

 

もちろん今ではそんな失敗はありません。筆耕のスピードも格段にアップした今では、納期には十分余裕をもって仕上げられるようになっています♪